プーアル「緑三角」はひとつの時間に忘れられた神秘的な土地で、ここは人と茶との守り合う記憶があり、人と人との最も質素で切実な感情があり、自然の原点、人間の子供時代に戻ったようである。
君は『アワ人民が新曲を歌う』を歌われた場所――西盟に来れば、草ぶき屋根、黒地赤紋のワ族原始スタイルの建築群がまるで童話世界に入ったような感じを与えるに違いない。
この小さな町は信号も看板も賑やかな人群れもなくて、ただ神聖で清い龍潭だけ青空と白雲を映していて、鏡のように綺麗であり、ただジャングルの奥の龍摩爺聖地だけ神秘的であり、ただ里坎滝だけ壮大であり、ただワ族籐橋だけ軽々と揺れている。夜になると、君はワ族焚火カーニバルパーティーに参加してワインを飲むことができ、ワ族娘たちは火の前で情熱的に髪振り舞踊を踊り始め、ワ族の男の子たちは日焼けた胸を露出して、通天神器空――木鼓を敲き始める。この時のワ山はカーニバルのストーブになり、君はワ山の熱意に完全に溶けて、年齢と性別にかかわらず、知らぬ人々と手を携えて踊り始め、年齢も身分も悲しみも帰り道も忘れ。
激動的な気持ちを抑えて、エメラルドと呼ばれる孟連へ行こう。ここは全国で最も完全に保存されているタイ族古鎮—娜允古鎮があり、風情の濃厚な大金塔があり、700年の歴史のある土司宣撫司署があり、異国風情の溢れている込めミャンマー行きの孟連港もある。ここでタイ族の古楽演技を見たり、宮廷洞経音楽を聞いたり、タイ族の特色料理を食べたりして思いきりタイ族風情を楽しめてから、瀾滄県の千年万ムー古茶のある景邁山へ行こうか。夜には静かな柏聯ホテルに泊まってお茶を飲んだり悟道したり休養したりしたら、または窓をそのままに開けるだけで満天の星が部屋に落ちるようなブラウン族の民居旅館に泊まったら、なんと嬉しいものであろう。
瀾滄はロマンチックストーリーな物語の育み所で、「兄ちゃん、妹ちゃんの情意が長い」という歌が今までも愛唱されている。ここでは、恋人同士の一生に一緒でいようとする誓いがあり、人と茶と知り合って恋合っていつまでも一緒でいた物語がある。景邁芒景古茶園は現在世界で最も完全に保存されている大面積人工栽培型古茶林で、今になっても、ここのブラウン族、タイ族人民はこれらの古茶樹から茶の葉を摘み採って高品質のプーアル茶を製作している。長寿村である糯干水寨は、静かに山間に横たわって、炊事の煙が立ち上り、俗世から遠く離れ、それを邪魔することに忍びないで、ただ遠くから眺めているだけで気を落ちつかせることができる。翁基のプーラン族古村に入ると、百家のお茶を飲み、糯干仏寺に詣で、時間のここで止まる悠閑を感じ取ることができる。
哈列賈カントリー音楽町へ行こう。「ギターで天下を歩き、楽しいラフがよく知られ」のラフ人民はここで生活していて、お客さんが来たと聞きさえすれば、すぐ鍬を捨て、手元の仕事を止め、畑や地頭からやってきて、ギターを取って、最も熱狂的な歌を歌ってあげる。君が離れる時に、彼らは「本当に名残惜しい」を歌う。ここに来た人々は皆涙ながら離れていくのであるが、この美しくて小さな村がいつまでも心に残っている。