麗江地域に暮らしているナシ族は長い歴史や文化を持っている民族で、人口数が約三十万人しかないが、民族文化が国内外でとても有名である。これはナシ族の特有の文化の伝承―トンパ文化である。
●概要
トンパ文化はナシ族民族文化の重要内容の一つとして、トンパ教に保存されることでトンパと名付けられ、1000年以上の歴史を持っている。世界のほかの民族の古代文化のように、トンパ文化も一つの宗教文化で、即ちトンバ教文化、それと同時に一種の民俗活動である。トンパ教はナシ族の原始多神教の一つで、万物有霊を信仰している。ナシ族のネイティブ文化-巫文化および後ほど伝わった麗江のチベット族の苯教の影響を本にして、発展してきた宗教である。その祭司は「トンパ」と呼び、意味で訳すると智者である。これらの智者は該博な知識を持っていて、絵画、歌唱、ダンスだけではなく、天文や理知、農業畜産、医薬、作法などの知識を持っている。彼らが書いた経文は一つの「象形」を主にし、人は人と画く、物は物と画く、それをもって本を書く」という古老文字を使用し、「トンパ文」と呼ぶ。彼らはトンパ文化の主な継承者と伝播者である。いわば、トンパ文化はトンパ代々伝承してきたナシ族の古文化である。
●構成
トンパ文化は主にトンパ文字、トンパ経、トンパ絵画、トンパ音楽、トンパ舞踏、トンパ法器及び様々な祭り儀式などを含んでいる。
◇トンパ文字
トンパ文字 は原始の象形文字の一つとして、トンパ教徒が伝授してトンパ経典を書くことに使われいつため、トンパ文字と呼ばれている。ナシ族の言葉で「思究魯究」と呼ぶ、その意味は「木跡石跡」で、木を見て木を描く、石を見て石を描く。これは二つの意味がある。一つは「木や石で残した跡」である。もう一つは「木石の跡」で、「木を見て木を描く、石を見て石を描く」が派生する。この文字はほぼトンパが使って、経典を書くことに使われているから、「トンパ特額」ともいう、即ち「トンパ文字」である。この文字は意味や音声成分を一緒に表わす象形文字で、とても原始のものとして、ある程度甲骨文より古い、文字の起源の早期形態として、完全に記録され、保存されている。
◇トンパ経
トンパ文字で書かれて、口にする経典で、これは「トンパ経」で、ナシ族の言葉で「トンパ久」である。トンパ経はナシ族の古代社会の百科全書と見なされ、地元の木本植物の皮で作った丈夫な厚い用紙(「トンパ紙」ともいう)で編纂され、鍋の灰と胆汁で作ったインク及び自制の竹の筆で書かれた。その内容はナシ古代文化を集め、天文、気象、季節.、暦法、地理、歴史、風土、動物、植物、疾病、医薬、金属、武器、農業、畜牧、狩猟、手仕事、服飾、飲食日常生活、家族形態、結婚制度、宗教信仰、また絵画、音楽、ダンス、雑劇などの多岐の伝統内容にわたっている。国内外の学者たちは、トンパ経がナシ族の古代の哲学使用、言語文字、社会歴史、宗教民俗、文学芸術、論理道徳および中国西南チベットイ族の廊下の宗教文化の変化、民族関係史、及び中華古代民家の源を研究する重要な資料であると考えている。
◇トンパ絵画
ナシ族は儀式を行う時、様々な仏、人物、動物、植物及び妖怪、鬼などの絵を描き、ひざまずいてぬかずき、祭祀を行う。これが宗教イベントに使われている各種絵画はトンパ絵画と呼ばれる。トンパ絵画はトンパ文化の重要な内容の一つとして、木製絵、紙製絵、布製絵と経典絵などの種類がある。その内容は主に古代ナシ族が信仰している神様、鬼または各理想的な世界を表わし、古代のナシ族の社会の様々な生活を展示させ、最も特色があるナシ族の美術遺産である。
◇トンパ音楽
トンパ音楽はトンパが宗教祭祀イベントで歌っている曲で、楽器もあり、トンパ文化の重要な構成部分の一つであ。この音楽はトンパで口頭で流れ、トンパ経とトンパ絵画で少量に保存されている。占い経書以外、トンパ経典は歌唱で表現される。その中、トンパ節回し音楽は約五十種類があり、ナシ族の民族曲の歌唱を本し、楽器で主にボードサウンド、班固、ゴング、シンバルなどを使い、リズムが単一で、曲譜も簡単である。トンパ教は楽器音楽もあり、トンパ祭祀イベントで、歌唱音楽と楽器音楽を組合せ、リズムが綺麗、よく響く和声音楽を演じる。これはトンパ祭祀時の経典ではなく、トンパ祭祀と民間歌手が歌う民間歌謡で、労働者が集団創作した精神の財産である。
◇トンパ舞踏
トンパ舞踏はトンパが宗教祭祀を行う時、トンパプリーストが儀式によって、会場の規則によって踊った宗教舞踏である。この舞踏は古代のナシ族の社会や生活から来たものあり、多くの動作が各動物の動きを模倣し、とても生き生きとしている。ナシ族は多芸多才で有名になって、ナシ生活の重要な構成部分である。トンパ舞踏はナシ族の古典ダンスとして、大部分な内容で古代のナシ人が自然や社会の悪い勢力と闘うことを表現している。
◇东巴祭祀仪式
◇トンパ祭祀儀式
祭祀儀式は宗教文化で欠けられない構成部門である。30種以上のトンパ教の儀式はナシのトンパ文化の主なキャリヤーで、即ち象形文字でトン経の内容を記載し、各種の宗教儀式で表わし、宗教儀式で伝承される。これらの儀式は人類と自然、人類と会社の矛盾を表現し、ナシ族の先祖の生産、生活と密接な関係があることを証明し、豊富な文化意味を持っている。この中『祭天』、『祭風』、『祭署』、『祭丁巴什羅』が代表的なもので、またいい天気を祈る「汝众華」儀式、各形式の占いもある。
『付属』トンパ文化西洋研究先祖:ロック
ジョセフ・フランシス・チャールズ・ロック(Joseph·F·Rock)は、オーストリアで生まれたアメリカ人で、1922年中国の西南に行った。麗江に着いたばかり、アメリカの農業部のために、雲南地域の植物や動物標本を集めるが、その後、ナシ族の文化に興味を持つことになり、トンパ文化を仕事の中心にした。27年間麗江に暮らし、『中国西南古ナシ王国』という本が書かれ、トンパ文化西洋研究先祖と呼ばれている。